「管理職候補だったのになぜ? 入社8年目のデキる女が会社を辞めたくなる理由|イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司|ダイヤモンド・オンライン」

育休後コンサル

20代後半から30代前半の女性社員が、急に仕事を辞めたり将来について深く悩んだりする傾向について、かねがね気になっていました。

ダイヤモンド・オンラインのこの記事はまわにそのことを取り上げていて、私の考えに近い内容でしたのでご紹介します。

管理職候補だったのになぜ? 入社8年目のデキる女が会社を辞めたくなる理由|イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司|ダイヤモンド・オンライン.

高城氏は、この時期の女性が仕事を辞めたり、悩んだりする理由をこう分析しています。

 結婚、出産、育児……。女性社員はこうした「ライフイベント」を意識したときに働き方を見つめ直す傾向があります。その機会として30代になる入社8年目あたりが、「いいきっかけ」なのです。

 ライフイベントか?あるいはいまの延長線で仕事に集中するか?自分の与えられた時間を考えれば、30歳は大いに悩むタイミングかもしれません。

ライフイベントか?仕事か?
どちらかじゃなくて、両方選べばいいのに。

と考えた人は、今の日本では相対的に恵まれた仕事環境に身をおいている、と考えたほうがよいかもしれません。
現実には、どちらかを選ばなければいけないような気にさせられるような環境がまだまだ多いのです。

私はここで「選ばなければいけないような気にさせられる」と書きました。
そうです、問題は職場の雰囲気、風土にあるのです。
両立できない「雰囲気」をもつ職場は、大きく以下の二つに分けることができます。

(1)これまでは該当者がほとんどいなかったが、今後受け入れる素地はある職場

(2)これまでも両方を選ぼうとした人がいたが、ハードルを高くすることで辞めざるを得なくしていた職場

(1)のタイプの職場は、これからは、ライフイベントも仕事も、
両方選んで働き続けることが十分可能です。

ところが、社内で子育てしている女性総合職の先輩が少ないと
なかなか、両立してみよう、という勇気が出ない女性社員が多いのが
実情です。

そのために有効な手段の一つとして、20代後半から30代前半の
女性社員向けに

20代、30代女性社員向けライフイベントを前提としたキャリアデザインセミナー

を提供しています。
自分のキャリアに対して閉塞感を感じていた人でも、
視野を広げて自分の仕事を見直すことができ、
進むべき方向を再発見することができます。

また、両立の事例を豊富に紹介することで、漠然とした不安を
取り除くことに役立っています。

2010年に育休後コンサルタントを立ち上げて以来3年間で
500社近くの人事担当者に会ってきました。
そこで感じることは、現在(1)の段階にある企業が
急増している、ということです。

(1)の職場から両立第一号の社員がどんどん誕生し、
それが若手社員のお手本になっていくことが、
継続就業率の向上という結果に現れてくると思います。

一方、(2)のタイプの会社も残念ながら存在します。
最近メディアに登場するようになった「マタニティ・ハラスメント」が起きるのも、
このタイプの職場ではないでしょうか。

こういった職場は、妊娠、出産した女性社員だけでなく、
すべての社員にとって働きにくい職場であることが想像されます。
まずはそういった体質を改善することが最優先です。
上記の(1)の企業がつぎつぎと「両立しやすい企業」に変貌すれば、
良い人材はそちらに流れてしまうでしょう。

(2)のタイプの職場でも、不当な扱いを受けながらなんとか
両立しようとしている社員がいて、時折相談を受けることもあります。

その方たちへのアドバイスとしては、
・社内で味方、理解者を見つける
・不当な扱いについては専門機関(労働局雇用均等室など)に相談する
・転職も視野に入れる
などの手段で、自分と子どもを守ってほしいと思います。

(1)、(2)そして、すでに両立自体は難しくない職場で
働く女性の一人一人が、30歳前後で二者択一のような選択を
迫られることがないように。
そして、人生を充実させるために大事な30代〜40代を迎える喜びを
素直に感じることができるように。

そんなお手伝いをこれからもしていきたいと思います。

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