シリーズ「ニッポンの家族の行方」(1)子育てをしよう!~少子化の壁を打ち破れ~
この番組で、子育てに正面から取り組む3人の男性に出会うことができました。
一人目は、株式会社JPホールディングスの山口洋社長。
傘下の株式会社日本保育サービスは、保育園をつくり、運営することを事業の一つとしています。
自治体によっては、運営母体が株式会社というだけで、無条件に認可しないところがある、ということに驚きました。
山口社長は、そういった自治体の長に直談判を申し込み、理解を求めるという活動をしています。態度を変えない自治体の長には怒りさえ覚えましたが。。。なぜ民間というだけで毛嫌いするのか、理解に苦しみます。
経営に関していうと、規模の論理でたくさんの園を運営すると経費が安くなります。
例えばある備品は5000人分を一括購入すると単価が1/3から1/6になるそうです。これにより質のよい保育を安定した価格で提供できるのです。決して保育の質を下げて利益を確保しているわけではありません。
保育園は運営母体でなく中身で選ばれる時代。
特に待機児童が多い自治体は、こういった良心的な企業を選択肢に加え、早く待機児童を0にしてほしいと思います。
二人目は、NTTデータの堀川佐渡さん。
先日のさんきゅーぱぱシンポジウムでもお目にかかりました。
2人のお子さんを1人ずつパパとママが分担している、というやり方がおもしろかったです。
会議の場面で、会議にかかる人件費をリアルタイムで表示するミーティングタイマーというのが写りました。
たぶん秒単位でその時間の人件費の数字が表示されていて、それがどんどん増えていきます。
それを会議の参加者全員が見ながら会議をしています。
きっと偉い人が一人でも参加していると増え方が激しいのだと思いますが。。。慣れてしまうと効果が薄れるかも??
夜の会合に出ないため、ランチミーティングで社外の人と会議をします、というシーン。
ランチの相手は、どうみても、株式会社ワークライフバランスの小室淑恵社長でした。でも、そうとは一言も紹介されませんでしたが。。。
こういう男性(イクメン)がメディアによく出てくることを、「またかよ」という感じでよく思わないかたもいるのですが、私はむしろいいことだと思います。
こんな人が増えてきているのだ、ということをみんなが認識し見慣れてくれば、身近にそういう人が出てきても驚かないし、自分でもできるような気がしてくるのではないでしょうか。ぜひそんな変化を期待します。
三人目は、上越市のおじいちゃん先生、瀧沢義憲さん。
上越市では、まちづくり構想の一環として独自の「保育園士制度」を設け、主に定年退職した60~64才の団塊世代の男性を採用しているそうです。
園児といっしょに遊んだり、時には厳しくしつけたりするだけでなく、設備の補修などでも大活躍。
瀧沢さん自身、自分の孫との接し方が大きく変わった、というのがとてもおもしろかったです。
最後に、園児の数だけの竹とんぼを作ってきて、園児に使い方を教えていた瀧沢さん。飛んでいってもわかるように、一人一人の名前が書いてあります。子ども達はすぐ夢中に!その姿が印象に残ったとともに、とても広い園庭がうらましかったです。
若い人たちが安心して子どもを産み、育てることができる社会を作るために、いろんな人がそれぞれの立場で自分ができることをしている。それが再認識されたよい番組でした。私自身も、自分が与えられた場所で、できることをしよう、と強く思いました。
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