働く女性活躍推進シンポジウム「女性の元気が日本を変える!」その1基調講演

3月7日、朝日新聞社主催のシンポジウムに参加してきました。
700名の定員に対し2500人の応募があったということで、参加できたのはラッキーでした。
会場には30代から50代の女性が多かった印象です。意外にも男性も多く、全体の1割ぐらいは男性でした。
プログラムは下記の通りです。
14:30 開会挨拶 朝日新聞社
14:35 基調講演 「数値から見た日本人の働き方の特徴」 勝間和代
15:15 特別対談 「女性活用で競争力を上げる!」 佐々木常夫氏 x 内永ゆか子氏
16:20 パネルディスカッション 「女性の元気が日本を変える~誰もが働き続けられる社会へ~」
     片山善博氏蓮舫氏、佐々木常夫氏、内永ゆか子氏
基調講演は「数値から見た日本人の働き方の特徴」と題し、勝間和代さんがお話されました。以下、ノートを取った内容から思い出して書いてみます。(すべて聞き取れたわけではないのでご容赦ください)
勝間さんの主張は下記のようなことだったと思います。
- 日本人の働き方の特徴は、常態化した長時間労働であり、それがさまざまな弊害を引き起こしている。
例えば、
・男性の、特に中高年の幸福度が低い。外国ではU字型つまり高齢になると満足度がふたたび上がるが日本は下がりっぱなし。これは友だちがいない、家庭に居場所がない、地域に溶け込めない、という理由からである。
・日本人の幸福度は60位であり、先進国中最低レベル。
・自殺率が先進国中最高で、米国の2倍、英国の1.5倍
・午後7時に夫が帰宅する割合は20%
・GEM(ジェンダーエンパワーメント指数)が世界57位
などといったさまざまな弊害がでてきています。
GEMの算出根拠の中に女性の管理職比率が含まれます。
これも、長時間労働と密接に関係があります。
管理職=長時間労働だから、
・男性は長時間労働をしない(できない)女性に管理職をやらせたくない。
・女性は長時間労働をしたくない(できない)から管理職になりたくない。
というわけで女性の管理職比率が上がらないのです。
勝間さんは、日本はまずGEM世界20位を目標にしたらどうかと提案されました。
20位はオーストリアで、だいたい議員も管理職も4人に1人が女性、ということです。
これに対する勝間さんのからの8つの提案は、
1.国の予算からの家族施策費への支出を増やす
2.家族省を作る
3.ワークシェアリング
4.女性差別の撤廃(詳細記録とれず)
5.税制改革(詳細記録とれず)
6.保育園の充実
7.正規/非正規労働者の差別禁止
8.パパクォータ制度の導入
でした。  
そして、結論としてこう述べられました。
・一人一人が地道に取組む
・ワークライフバランスによって競争力を上げる
・目を三角にせず、三毒追放(三毒=怒り・妬み・愚痴)の精神
で               
                           
個人的感想ですが、長時間労働を減らそうとしたときに立ちはだかるのが「お客様」の存在です。
IT業界では、例えば金融機関のオンラインシステムを担当するSE(システムエンジニア)は、その金融機関のシステム部門に席をおき常駐することがよくあります。そういった職場ではお客様(その銀行のシステム担当者)より先に帰れない、という話を聞きます。
また、最近の宅配サービスは注文したらすぐ届き大変便利ですが、そんなに早く届かなくてもいいのに、と思ったことはありませんか。
Amazonにしても、インターネット通販にしても、必要なときは早く届けてほしいけれど、そうでないときはもっとゆっくりでもいいのになと思います。早く届けるために流通の各拠点でそれぞれの担当者が24時間働いているかと思うと、少し疑問に思います。
高速サービスとそうでないものをきっちりと選択できるようにし、高速サービスは今より価格をさらに高くしてはどうでしょうか。
こういった過剰サービスの対象はあくまで国内のお客様です。言わば、自分で自分の首をしめているようなものですね。
しかし、企業間で競争をしている以上、ある企業だけがサービスレベルを下げます、というわけにはなかなかいきません。
日本国内全体を巻き込み、長時間労働を減らすための適切なサービスレベルについての議論を活発化させるべきではないか、と思いました。

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