2009年に女性の活躍推進は進んだのか

第10回 2009年に女性活躍推進は進んだのか?: ヒューマンキャピタル Online
キャリアコンサルタントの植田寿乃さんによれば、2009年は企業の教育研修予算が減って、ダイバーシティ関係の研修参加者にも影響が出たそうです。
しかし、予算がなくても女性の活躍推進に効果を上げた企業が数多くあったそうで、その鍵はキーパーソンの熱意や、その人を支える社内、社外のネットワークだとういうことです。
企業でダイバーシティマネジメント推進を担当していたときに経験したのは、ダイバーシティは社員それぞれの心の奥深くにある潜在的なものの考え方に影響を及ぼすため、誰からも受け入れられるような方向で活動しようとすると何もできなくなってしまう、ということ。

少しずつでも前に進むためには、こうありたいという理想を掲げ、反対意見にも耳を傾け理解し合えるポイントを見つけながら実績を積み上げていくことが、唯一の道であるように思います。その点から、植田さんの記事には大変共感しました。
企業で女性の活躍推進やダイバーシティマネジメントに取り組んでいる方の中には、自分自身はあまり問題意識を感じていないのでいまいちピントこないのだが、という思いを抱えているかたもいらっしゃるかもしれません。その場合は、社内でこの問題についてよく問題提起をしていて、かつ前向きな考え方をしている人をさがし、その人をリーダーまたは活動のスーパーバイザーにつけてはいかがでしょうか。その人の起用/抜擢自体に多くのハードルがあったとしても、うまくいけば目的の半分は達したといえるぐらい、効果は絶大であるはずです。
そういう人が社内にいない場合はそのポストで採用をかけてもよい人が採れるのではないでしょうか。それほどこの問題は推進者の資質が重要になります。
植田さんの記事に、女性の活躍推進の遅れている会社の兆候として下記のような項目が載っていました。

* 事業縮小で、子育て中の女性を筆頭に、女性ばかりを中心リストラした会社
* 育児休暇明けの女性社員の復帰が増えて問題になっている会社
* 女性部下の妊娠を歓迎しない上司、会社環境
* 女性は本当は家で子育て専業主婦をやりたいんだと信じ、公言する男性管理職
* 女性を管理職にする必要などないと考えている男性管理職
* 女性は男性よりも能力が低いと考えている男性管理職
* 2000年までのオールドキャリア時代が再び来ることを強く願っている男性管理職

こういった会社をいまだに目にしますが、一方ではこの状態から抜け出す会社がどんどん増えています。よい人材は当然のことながら後者の会社に流れていってしまうでしょうから、早く手を打つ必要があるでしょう。
2010には女性の活躍推進はどこまで進むのか。自分問題として取り組んでいきたいと思います。

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