「ライフイベントを前提とした女性のキャリア」についてお話ししました

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山梨大学ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)キックオフシンポジウム

こちらのシンポジウムにて、基調講演をしました。

<イベント概要>
日時:2021年3月1日(月)13:30-15:30
場所:山梨大学大村智記念学術館 大村記念ホール、およびオンライン(Zoom)
対象:山梨大学教職員・学生、株式会社はくばく社員、シミックグループ社員、本事業に興味をお持ちの方(学内外を問わず)
主催:山梨大学男女共同参画推進

<プログラム>
開会挨拶
事業紹介
連携機関よりご挨拶
基調講演:山口理栄
閉会挨拶:
情報交換会

基調講演「ライフイベントを前提とした女性のキャリア 〜理工系出身者を中心として〜

基調講演で何を話すかは悩んだのですが、学生に伝えたいことを、と依頼されていたので、自分の経験したことや、現在実践している活動をメインに、次のように組み立ててみました。

日本の働く女性の現状を知る
M字カーブ、ジェダーギャップ指数、女性管理職比率など
ライフイベントを前提としたキャリア(講師の経験から)
企業でライフイベントとキャリアの両立に悩みながら働いた経験
みなさんへのメッセージ
(1)自身を育てよう
(2)時代を味方にしよう
(3)人とつながろう

交流会での質疑応答

交流会では、学生や教員のみなさんから、以下のような質問がありました。

・博士課程を卒業して就職すると入社1年以内に出産することがあると思うが、その場合は育休がとれないのか
・子どもを預ける施設(保育園)はどれだけ充実しているのか
・学士卒、修士卒は就職情報が豊富にあるが、博士卒はどうか
・研究者は、雇用期間が決まっていたりして、産休・育休がとりにくい。
知っている女性研究者は、子どもを産んでから1ヶ月をしないうちに復帰してくる。
研究者でも育休が1年とれるようにするためにはどうすればよいか
・両親が遠くで頼れず、ハウスキーピングを頼み、子どもを見てもらった。
パートナーは協力してくれなかったが、なんとか泣きついて協力してもらった。
どうしたら夫が協力してくれるようになるのか?
・(感想)以前は学内に女性教員の会や女子学生の会があった。また復活させたい

講師としての感想

大学等の研究機関で働く方にとってのライフイベントとの両立は、厳しい競争から離脱することにつながり、企業より難しい状況であることは知られています。

今回、当事者の方からお話を聞いて、再度それを確認しました。

女性だけでなく男性も育児を担うことにより、少なくとも「女性だけが不利」ということにしない覚悟。
産休、育休のブランクが研究活動を続ける上で不利にならないような、各種の制度設計。

まさに今回キックオフしたダイバーシティ研究環境実現イニシアティブが、こういった課題に取り組み、解決してくれることを期待します。

博士課程の学生さんから、こんな感想をいただきました。
「後半のメッセージで、自分に思い当たるふしがあり、励まされました」

私は、みなさんへのメッセージとして、こんなことをお話ししていました。

・女子だから◯◯、女性だから◯◯にとらわれない
・「マイノリティ」な場でプレッシャーを感じるのはだれでも同じ、気にしないで
・自分がチャレンジしてきた積み重ねこそが、自分を作る

これが響いたのだとしたら、それこそが伝えたかったことなので、うれしく思います。

山梨大学には、リカレント教育の講師として毎年おじゃましているので、また訪問する機会に、「イニシアティブ」の成果を確認したいと思います。

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この記事を書いた人

育児をしながら働く人と組織を支援。
育休後アドバイザー養成、育休後カフェ企画、育児中社員 and/or 管理職向けセミナーを実施。
青山学院大学の青山・情報システムアーキテクト育成プログラムADPISA企画運営。
同大学の博士後期課程在籍。

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