財団法人日本生産性本部(理事長 谷口恒明)と、働く女性と企業を応援するワーキングウーマン・パワーアップ会議(事務局:日本生産性本部)は、「コア人材としての女性社員育成に関する調査」を実施したそうです。その結果が下記のサイトに掲載されています。
https://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity000958.html
3年前と比べて課長(ないし課長相当職)以上の女性が増えた企業は5割以上。
しかし、3年以内に課長(ないし課長相当職)になる可能性のある職位に占める女性の割合は約1割
という結果で、管理職への登用は進んでいるが、どんどん増えているかというとそれほどでもない状況です。
気になったのが理由の分析です。
女性社員の活躍を推進する上で、女性社員の意識が一番の課題であると7割以上が回答。昇進や昇格することへの意欲が乏しいことが課題となっている大きな理由である。
女性が多く働く企業で見てきた例では、管理職手前の中堅クラスの女性は、総じて男性に比べてチャレンジの経験が少なかったです。
- 主任としてしっかり数人の部下をまとめた経験が数年あるかどうか。
- 異なる複数の業務を担当したことがあるか。
- 他社やお客さんと深くかかわる仕事をしたことがあるか。
- 経営に関する教育を受けているか。
- 管理職の仕事の内容を本当に理解しているか。
こういったことをきちんとやっていれば、あとは上長があなたならやれる、私が責任を持つからやってごらん、と言えばたいていの人はやってみるか、と思うのでは。
そもそも、有望なコア人材なのであれば、本人の意識がどうのこうの、というのではなく、管理職として活躍していただきたいわけですから、経営戦略としてその気にさせなければならない。本人のせいにするのは違うんじゃないの?と思いました。
もちろん、女性の側にもチャレンジする気持ちを持っていただきたいです。そのためには、社外も含めて女性の管理職からたくさん話を聞くのが効果的なのではないかと思います。
わたしが後輩の女性に話をするときは、
- 管理職になると自分の裁量で仕事のスケジュールができる。
- 経営に関する情報が多く入ってきて意思決定が早くなる。仕事の優先順位もつけやすくなる。
- 部下の評価をするときに、長時間労働を評価するのではなく、短時間で効率よくやっている人を評価することで、ワークライフバランスの考え方を浸透させることができる。
こんないいことがあり、むしろやりやすいですよ、やりがいや給与のアップももちろんうれしいです、ということにしています。
経営者も、管理職も、女性も、それぞれもう一歩ずつコミュニケーションを深めれば、もっと働きやすく生き生きとした職場になると思います。そのお手伝いをしていきたいです。