Twitterのハッシュタグ #wmjp で、育児休業後に時短勤務を取ろうとしたらパートに変えられそうだとか、これ以上子供を産むなと言われたとか、厳しい実例をたくさん目にしています。
自分自身は非常に恵まれた職場にいてそういった事例を間近で見てこなかったため、正直なところありのままの実態を受け入れることに抵抗を感じておりました。
解雇されるかもしれない、という相談を受けたことをきっかけに、”育休後” ”解雇” でググッてみたところ、出るわ出るわ。
皆さんもやってみてください。
これが、男女雇用機会均等法を持ち、育児休業法を持つ国の実態でしょうか?あまりにひどい。企業は本人の泣き寝入りを想定して圧力をかけ、退職に応じさせているのです。
この対策として、ちょうど今年の4月1日から改正育児・介護休業法に基づく調停制度がスタートするそうです。
都道府県労働局雇用均等室では、労働者と会社との間で男女均等取扱い、育児・介護休業等及びパートタイム労働者の雇用管理について民事上のトラブルが生じた場合、解決に向けた援助を行っています。
援助の制度には、都道府県労働局長による援助と調停委員(弁護士や学識経験者等の専門家)による調停の2種類があります。
これにより、少しでも多くの育休前後の労働者が救われるといいと思います。
第一子出産前後に依然として6割以上の女性が仕事をやめますが、残りの4割弱の女性については9割以上が育児休業を取得するようになりました。しかし、復職して以前のように働き続けられるポストは増えていないのです。会社側はコンプライアンスのためだけに形だけの育児休業制度、短時間勤務制度を作ったが、それを使う人を想定していない。復職者を何とかして辞めさせるか非正規社員にするかしか考えていないのです。こういった企業の経営者は、ダイバーシティもワークライフバランスも、自分の会社には関係ないと思っている。そんな風に見えます。
こういった状況を変えるには、法律により企業側の違反を厳しく罰することが必要です。また、労働者には企業側の違反行為を見逃さず、毅然とした態度をとることが求められています。会社を相手にするというのは本当に勇気がいることですし、リスクをともないます。専門家の力を借りながら、冷静に話し合って解決の道をさぐるしかないように思います。粘り強く状況を変えていきましょう。