- 作者: 吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/12/15
- メディア: 新書
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この本は、仕事の効率を上げたいすべての方、特に部下を持つ管理職の方におすすめです。
ワークライフバランスを推進する立場の方にも、育児中で仕事に費やす時間が制限されている方にも、役に立つ本です。
デッドライン仕事術のポイントが、各節の最後にまとめとして出てくるので、すぐにでも試してみることができそうです。文章がきびきびしていて、読んでいるだけで自分の効率が上がったような気になる、読みやすい本でした。
「ブレインストーミングは時間の無駄」とか、「川に飛び込んでから、渡り方を考える」とか、過激なことばで私たちの凝り固まった考え方をほぐしてくれます。組織全体として効率を上げる方法も、たくさん書いてあって非常に参考になりました。
実践した事例としては、吉越氏が社長だったトリンプ・インターナショナル・ジャパンの例が数多く載っています。
ここでは、吉越氏が女性の働き方に触れたところについて紹介します。
・・・「残業を当たり前とする雰囲気」や「残業を前提とした仕組み」は、とくに女性にとって厳しいものだと言える。男女雇用機会均等法ができてからすでに20年以上になるが、相変わらず結婚や出産を機に仕事を辞める女性が多いのは、ここに大きな原因があるに違いない。残業さえなくなれば、仕事を続ける女性の数は何倍にも増えるだろう。
わが意を得たり、という感じです。私が見てきた多くの育児中の女性は、辞めるまでにはいかないにしても、残業ができないというだけで、自己評価を下げてしまっていました。みんなが残業しているのに自分だけが早く帰ることに対して、周りの人に迷惑をかけている、と感じたり、管理職に推薦されても、自分は残業ができないから管理職はつとまらない、と辞退してしまったりするのです。女性にとっても経営にとっても、不幸なことです。
残業なんかなくせるわけがない、と考えている人は、ぜひこの本を読んで、自分のできるところから改善してみてください。
(このエントリは、2009年4月4日にはてなブログ プロフェッショナルへの道 に書いたものに加筆、修正したものです。)