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育休後コンサルタントのブログ

本の紹介:経産省の山田課長補佐、ただいま育休中

2012年8月20日 09:08:30

経産省の山田課長補佐、ただいま育休中

経産省の山田課長補佐、ただいま育休中

(このエントリは、2009年3月30日にはてなブログ プロフェッショナルへの道 に書いたものに加筆、修正したものです。)

タイトル通り、経産省の山田課長補佐が、3人目のお子さんが生まれたときに思い切って育児休業をとった体験記です。

読み始めたら、自分の子どもが赤ちゃんの時のことを思い出しながら、そうそう、そうなのよねー、と一気に最後まで読んでしまいました。山田さんが体験したことは、出産後の母親が体験することと全く同じなので、100%想定「内」の話ですし、非常に共感できることばかりです。

よく考えてみると、そのこと自体が、非常に貴重で、意味のあることなのです。つまり、父親でも、育児休業を1年間取子育てに専念すれば、母親がそうするのと同じ視点で子どもやまわりの環境が見えてくるし、自分の中での仕事と子育ての位置づけについても、深く考えるようになる、ということです。

この体験記で、母親の体験と大きく違うところは、周りの好奇の目と常に戦わなければならないことと、職場に戻ってからどうなるのだろう、という大きな不安が本人につきまとっていることです。

母親ならば赤ん坊といっしょにいても誰も不思議に思いません。また、職場に戻ってからのことは、多少の不安はあるものの、前例はあるし、母親の場合、最初から出産前と同じ働き方に戻ろうとは思っていない人がほとんどです。

しかし、父親の場合、100歩譲って育児休業を取ったことは勇気があるというように認められるにせよ、復帰したら元のように残業もいとわず働くことを期待されがちです。また、育児休業を取ったこと自体が、出世コースからはずれるんじゃないか、と周りは心配するし、本人もそんな不安がぬぐいきれない。女性の育休はやむを得ないが、男性の育休は意図的であって相当の覚悟の上でやっていることだ、というふうに、見られがちです。

その不安は、女性である自分にはとうてい想像できないほど大きかったのではないかと思います。そんななかで、1年間の休業を全うした山田さんは意思の強い人です。そしてその強さのうちの半分は、1年間の子育ての中で得られた、子どもの命を守るのは自分だ、という自覚、責任感から来るものだったろうと思います。

この本のよいところは、育児休業をとると決めてから、復職するまでの自分の気持ちの動きや身の回りで起こったことを、できる限りありのまま、おおげさにならず、抑えすぎもせず、記録していることです。男性が育児休業をとるというのはどういうことかを知りたい人には、過不足なくその実態を伝えることができる本、と言ってもいいのではないでしょうか。育児休業を取らないお父さんにも、ぜひ読んでもらいたいと思います。

2010年に文庫本が出ました。

コメント/トラックバック 4件

吉田

  • 2012年9月11日 23:09:37

男性が育休?。
恵まれてるってことだろ。
公務員や大企業エリートの特権だろ?。

1995

  • 2012年9月12日 16:09:05

吉田様、コメントありがとうございます。
男性の育児休業取得は、希望する男性社員は全体の3割ほどいるものの、実際に取得する人はまだまだ限られているのが現状です。
ただ、配偶者出産休暇や年次有給休暇を使って妻の出産後に休みをとる社員は増えており、日数は少ないものの妻が出産した人の約半分であるという調査結果があります。
一度にすべての職場に浸透するのは難しいことですが、可能な組織から取得者を増やしていき、取得者の働き方の変化が周りによい影響を及ぼすことが広く知られるようになることを期待しています。

吉田

  • 2012年9月17日 01:09:24

1995さん
私が勤務する中堅企業にも育休制度が男性社員にも有ります。
おそらく申請すれば取得は出来るでしょう。
しかし、実態としては、取得したら復帰後まともな仕事が有る保証がなさそうですので、利用者は皆無に近いです。
利用できているのは、うちの会社を辞めてもやっていけそうな一部の優秀な社員のみですね。
まあ、年休取得と一緒ですよ。使いきれる人なんて滅多にいないでしょう?。
おそらく、公務員や大企業は復帰後の保証がしっかりしてるので安心してつかえるんでしょう。

1995

  • 2012年9月18日 10:09:25

吉田様、
復職後に仕事がちゃんと与えられない場合、その理由は二つ考えられます。
(1)休業前に引継ぎ等をきちんとしなかったり、休業時期や期間を職場の繁忙期と調整しなかったりして職場の同僚に迷惑をかけた場合。
(2)育休をとったことが、個人の生活を犠牲にした度合い(労働時間が非常に長い、年休を取らないことなど)によって評価が決まる昔ながらの価値観に合わないため敬遠される場合。
(2)のタイプの会社が残念ながら多いのが現状ですが、こういった会社では女性社員が働きにくいため、変革しようする動きが始まっています。
意識改革というのは全体に行き渡るまでには時間がかかりますが、局所的には進んでいるところもたくさんあります。そういったところを牽引力として全体の変化が加速することが多いので、注目していてください。私自身も(2)のような会社の変革を微力ながら進めているところです。

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